仕様

開発で目指したのは、下の表にあるように、用途別の4 つのレベルをクリアすることでした。

LEVEL 用途 目的・条件
1 一般 移動手段
2 遊び ライディングを楽しむ。健康維持
3 競技 操縦技術を競う
4 災害 被災地での移動

写真の「MONTY 218Kamel J」はプロトタイプです。
販売車とは一部仕様が異なる場合があります。また、予告なく変更される場合があります。

一般用では当然ですが3・4 は不向き。
遊び用では1・3・4は不向き。競技用では1・4は不向き。
そして災害用の4は存在していないのが現実でした。

普段の足として使え、ライディングスキルをUP したい方や、運動したい方は、体力やライディングスキルがUP でき、危険回避能力を高めることで、日常から災害時まで、自分を守る技を習得する。万能でバリアフリーなバイクを目指し、以下の部品を選択しました。

サイズ

今回のコンセプトに合ったバイクを考えた時、足つき性の良さ、コントロール性、車に積み込む場合や、輪行での移動をより簡単に出来るメリットを考え、モデルは20インチ車が望ましいと判断。
実際、前輪(クイックリリースなので簡単に外せます)とペダル左側のみを外すだけで、輪行バッグ(テストではTIOGA 製コクーンを使用)に収まってしまいます。
これは交通機関を利用して移動し、その後に自走する場合、または自走したあと交通機関を利用して移動する場合に有効。メカに不慣れでも短時間に輪行袋に収納が可能です。

フレーム

フレームとして選んだのはスペインのMONTY社が誇るバイクトライアル用入門車218Kamelの2011年モデル。世界チャンピオンバイク221Kamelと同じサイズで作られ、重要な3つの要素「軽さ・強度・柔軟性」を絶妙にMIX した高性能フレームでありながら、美しいシルエットを持っています。2007年の世界選手権から登場したKamel フレームは、単なるデザインを狙ったものではなく、サスペンションの無い20インチ車のともすれば硬くなるフレーム構造を、よりソフトにする事で、ライダーの負担を減らす働きと、乗車中は常にストレスを受けるフレームヘッド部分の強度を確保するための形状です。実際世界チャンピオンの寺井一希選手がハードな練習や国内外の選手権試合に使用しても、ワンシーズンで破損する事は無く、信頼性の最も高い最強のフレームです。カラーは、フレーム上部はレッド。ラテンらしい明るい感じがします。フレーム下部は傷がつきやすいので、目立たないようにシルバーとなっています。見た目の美しさを長持ちさせるツートンです。

駆動系

MONTY社オリジナルのフロントフリードライブ(FFD)を採用しています。通常はドリブン側に付くフリーホイールがドライブ側にあります。1982年に世界で初めて MONTY 社がヨーロッパ選手権制覇のために開発し、実践に投入したシステム。これによるメリットは、重い部品を車体の中心に持ってくることで、よりコントロールしやすくなります。また前後のスプロケットを小型化でき、チェーンの長さも短くでき、車体後部の軽量化にもなっています。スプロケットは、前に36T/18T(デュアル)と後ろに16T。変速機はないものの、使用目的によりストリートモードとトライモードの2つから選べます。一般道や軽いトレーニングではフロントスプロケットが36T のストリートモード。難易度の高い地形での走行ではフロントスプロケットが18T でプロテクターも使用できるトライモード。この36T スプロケットの取り付け方法は、MONTY社のオリジナルアイデア。3本のボルトで18T フリーホイールの真上に重 ねて取り付ける構造なので、チェーンラインが狂わない仕組み。これによりモード変更時のチェーンライン調整は不必要。スムーズに駆動します。チェーンは通常モード時には延長部分を2 個のジョイントでつないでいます。トライモード時に18Tスプロケットを使用する場合、延長部とジョイント1 個を外してチェーンを繋げば、カットする手間なく18T/16T にモード変更できます。通常モードにも簡単に戻せます。
モード変更の作業はスプロケットの取り外しや調整を含めて、5~10 分程度で可能です。

ハンドルバーとステム

ハンドルバーはMONTY社のBMX用。頑丈で操作感も良く、幅も広すぎないものです。ステムもMONTY社のBMX用で短いもの。シッティングポジションでハンドルをつかむとき、腕はゆったりと伸ばした状態になります。これにより、ゆったりと腰掛けた姿勢でのライディングが可能。また、上り坂や不正地走行時にスタンディングポジションをとった場合には、前後の体重移動も十分に行えます。ペダルに体重を乗せて踏み込めば、斜度があっても走行する事が可能です。

シート&シートポスト

ロード用よりも若干幅の広いものを採用しています。適度な硬さで疲れにくいとモニターいただいた女性からご好評をいただきました。ポスト径は27.2mm。長いものを使っているので、お好みの位置に設定できます。

ペダル

アルミ製ブロックペダルを装備。トライモード時でも問題はありません。

ブレーキ

【Fブレーキ】Fブレーキキャリパーは、テクトロ製機械式ディスクブレーキ、ローター直径160mmを採用しています。前年度の初期もモデルよりアップグレード。フロントのディスクブレーキ化によって、制動の性能はもちろんのこと、輪行の際に、前輪を素早く取り外すことができ、セッティングが容易になります。 【リアブレーキ】MONTYオリジナル Vブレーキ

タイヤ

自転車の常識を超えた太いタイヤは最大の特徴。前が20x2.60。後ろが20x2.70を装備。共にバイクトライアル用の20インチタイヤとしては世界で最も太いもの。しかも単に太いだけではなく、最も過酷なテストに合格し、世界を連覇で制したタイヤ。競技では低圧状態で高いところから鋭く尖った岩などに、全体重を乗せた後輪だけで着地する事も多々あります。その性能は、世界選手権を含めたアウトドアやインドアなど多くの実践で試され、証明されました。

このページの上部へ